第86回日本心身医学会「心と体、アナログとデジタルのバランス」
医師になって10年ほど経った頃、従来のめまい治療だけでは患者の症状が改善しないことに気づき、当時心身医学の先生方から深層心理について学ぶ機会を頂ました。本日、多くの恩師の前でお話をさせて頂くことは、当時の自分にとって全く想像がつかない上、大変恐縮です。会長の山口力先生に感謝申し上げます。
30年ぶりにこの会に参加し、半数以上の先生方を知っていることに気づいて、新陳代謝が少し遅れているのではないかと感じました。しかし、それは昭和の世代が共通して持つ悩みかもしれません。ただ、少子化のせいだけにせず、少なくとも子どもたちがデジタルでコミュニケーションを取っている今、従来の方法では会話が成り立たないのではないかと思います。
そこで、めまい・睡眠・メンタルヘルスをデジタル化しつつ、アナログと結びつけた新しい医療の形を考えてきたことをお話ししました。名古屋駅前のデジタル社会の中で次世代のことを考えると、どのようにデジタルを取り入れて心を癒すかを探求したいと思っています。